直島町は、高松市の北方13キロメートル、岡山県玉野市の南方3キロメートルの備讃瀬戸最狭部に位置する大小27の島々からなる群島です。直島はその中央部にあり東西2キロメートル、南北5キロメートル、周囲16キロメートルで、全島老化した花崗岩とその風化土に覆われる丘陵性の島で、平地は少なく地味で乏しいが、曲折の多い海岸線は内海特有の白砂青松の自然美を形づくっています。
「直島(なおしま)」という地名は、保元の乱で敗れた崇徳上皇が讃岐へ配流される途中、この島に立ち寄られたとき、島民の純真素朴さを賞して命名されたと伝えられています。
徳川時代には、幕府の天領(直轄地)となり、瀬戸内海の海上交通の要衝を占め、海運業や製塩業の島として栄えました。大正6年になると三菱鉱業、現在の三菱マテリアル(株)直島製錬所が設立され、以来、島は飛躍的な発展を遂げてきました。さらに、平成元年には、福武書店、現(株)ベネッセコーポレーションが直島文化村構想の一環として国際キャンプ場をオープン。その3年後にはベネッセハウスを開設するなど、文化性の高い島としても発展してきています。
明治23年5月に直島村となり、昭和29年4月1日、町制の施行により直島町となり、現在に至っています。
● アクセス方法 【宇野港から】
フェリー(宮浦港行き)と、小型旅客船(宮浦港行き・本村港行き)が出ています。
所要時間は約15~20分程度です。

※風戸(せと)港行きのフェリーは、島の北側の三菱マテリアル近くに到着する便ですのでご注意ください。
※小型旅客船の乗り場は、チケット売り場より少し離れた所にありますのでご注意下さい。
● 直島の見どころ
海の駅「なおしま」
文化・芸術の町である直島町によくマッチした斬新なデザイン(設計:SANAA)で、島の玄関口宮浦港に建設された海の駅「なおしま」。フェリーターミナルとしては、フェリー船体や利用客、車などが建物とより一体的で密接な関係となるように、敷地のほとんどを大きく軽やかな大屋根で覆っているのが特徴で、屋根の下には、観光案内所、カフェ、乗船券売り場、特産品販売店、バスターミナルが設置されています。
フェリーやバスを待つ人、カフェでくつろぐ人、車でフェリーに乗る人、これから島の観光に向かう人など様々な人たちであふれる、いわば島のエントランスホールのような場所です。地域間交流促進の拠点として、観光振興のシンボルとして直島発展の象徴となるものと期待されます。
ベネッセアートサイト直島 http://www.naoshima-is.co.jp/
「ベネッセアートサイト直島」とは香川県直島を舞台に展開されているアート活動の総称であり、直島の自然や地域の固有の文化の中に現代アートや建築を置くことによって、どこにもない特別な場所と経験を創造しようとする試みです。中核施設である「ベネッセハウス」は、安藤忠雄氏設計による宿泊施設を併設した現代美術館です。また、直島の古い家並みが残る本村地区では、古民家などを改修し、アーティストが家の空間そのものを作品化した「家プロジェクト」を公開しています。
ベネッセハウス ミュージアム 撮影:山本糾 家プロジェクト「角家」 宮島達男:Sea of Time'98
撮影:上野則宏
ベネッセハウス パーク 撮影:渡邉修
地中美術館 http://www.chichu.jp/
ベネッセハウスと同じく建築家・安藤忠雄氏が設計。建築そのものが芸術作品となっています。クロード・モネの「睡蓮」と、直島に長くかかわってきた現代を代表する美術作家ジェームズ・タレルとウォルター・デ・マリアの作品が永久設置されています。
ふるさと海の家「つつじ荘」
島の南端、琴反地海岸線沿いにふるさと創生事業の一環として建てられた施設。13棟からなる「邑(むら)」を形成し、ふる里の豊かさと喜びを体感できるよう、開放的な海岸沿いに立地し、夏は海水浴に最適です。また、施設的には直島町ゆかりの崇徳上皇と若山牧水の歌碑が建てられています。
直島つり公園
直島の恵まれた自然環境を活かし、水産業の振興、自然との健全なふれあいの中から豊かな人間づくりの場として、漁協をはじめ関係各位のご協力のもと「直島つり公園」が完成しました。
釣りファンの方はもちろんのこと、ひろくファミリーにも手軽に楽しんでいただくよう設備を整えて、皆さんのご来園をお待ちしております。