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宿泊体験レポート

山と川の幸に恵まれた源泉掛け流しの湯
八幡温泉郷 たけべ八幡温泉
宿泊体験 2015年10月某日
「行こうか岡山もどろか津山、ここが思案の深渡し」-この俚歌に伝えられるとおり、岡山・津山の中間地である建部の町。旭川の河川敷が形作ったこの町には、物思いに駆られる情緒があります。岡山市内から一時間弱、四季折々の自然を肌で感じ、日本は素晴らしいと改めて思います。山の幸、川の幸、伝統ある祭り、温泉。見所たくさんのこの町で過ごした一泊二日、心も体も癒されました。出会った方々も優しく、来て良かった、また来たいと、心から思える旅でした。
PM1:00 古来の姿を色濃く残す七社八幡の祭り
建部の秋祭りの見所は、神楽や棒遣いなど、今ではあまり見ることのできない伝統の継承を、間近に堪能できるところです。面をつけた棒遣いや御輿の奉納は実に見事で、岡山池田藩の鎮守岡山神社の様式を伝えているそうです。古武道との繋がりも見られる棒遣いの猛々しい雰囲気にも圧倒されます。風に揺れる稲穂の波の間に、各社の御輿が一列に進む姿を見ると、まるでタイムスリップしたような気持ちになります。頂に金の鳳凰をつけた豪華な御輿を担いで宮入りし、境内の斜面をかけ上がる姿はとても勇壮でその迫力に息を飲みます。

実は、ここ建部の秋祭りを見るまで、このような立派な御輿や棒遣いを見たことがなかった私たち。目の前に現れるたくさんの初めてに、感動の連続でした。
可愛らしいこども神楽や勇壮な御輿や棒遣いにみとれて、宮入りする御輿を追いかけた私たち。鳥居をくぐると、参道の両側に屋台が立ち並びます。りんご飴を片手に急いで先回り。境内にかけ上がる御輿を上から見物したのもよい思い出です。
PM4:00 八幡の瀬に佇む源泉かけ流しの宿
お祭りではしゃいで疲れた後は、たけべ八幡温泉の前の足湯でのんびり。楽しかったお祭りの話題で盛り上がります。ゆっくりと足の疲れを取ったら、いよいよチェックインの時間です。素敵な笑顔のフロントの方と、おしゃれな下足箱の案内板が出迎えてくれます。入り口に並ぶ新鮮な野菜やヨーグルト、手作りの髪留めなど、お土産コーナーも充実です。

お部屋は川に面した2間続きでゆったり。心地よい川のせせらぎを聞きながら、お茶をいただきました。部屋の側に並べられた下駄でテラスに出てみると、なんとも風情のある鉄橋が目に飛び込んできました。列車が通り、慌ててスマホを取り出します。思い出の一枚となりました。
夕食まで時間があるので、たけべ八幡温泉を出て散策しました。金色に揺れる稲穂と色とりどりのコスモスに秋を感じながら。国道と温泉を結ぶ橋の中程まで来ると、心地よい風が頬を撫でます。旭川源流の蒜山に思いを馳せ、鉄橋を渡る列車の音を聞きながら、やすらぎの一時を過ごすことができました。
PM6:00 清流のせせらぎを聞きながら入る露天風呂
300年以上前に発見されたこの温泉。痛みや冷えの改善や、疲労回復に効果があると言われています。ぬるめのお湯が特徴のこの温泉では、29℃、35℃、39℃と三種類の温度のお湯と、寝湯、露天風呂、サウナと充実のお風呂を楽しむことができます。家族風呂やデイユースでの個室の利用ができたりと、世代を問わず楽しめる施設です。

夜は星空を眺めながら、朝はすがすがしい空気の中で入る露天風呂。目隠しの向こうを流れる川のせせらぎを感じながら、慌ただしい日常を忘れるゆったりとした時が流れました。

脱衣所のコインロッカーは大中の二種類で、日帰りの利用にも嬉しい心遣いです。湯上がりのお楽しみであるコーヒー牛乳も、もちろんあります。牛乳やフルーツオレを始め、自動販売機のメニューも充実の品揃えでした。休憩スペースは、畳にテーブル、カーテンを閉めればちょっとしたプライベート空間です。広間ではドリンクから一品料理や麺類、定食など様々な料理を頂くことができます。建部ヨーグルトを使ったヨーグルトソフトクリームはとても爽やかで、お風呂上がりに最適です。
PM7:00 地元の食材を使った料理に舌鼓
待ちに待った夕食は、ゆっくりとお部屋で頂きます。畳の部屋に椅子とテーブルが置かれており、快適に過ごせます。

美味しそうな料理が次々と運ばれてきて、まずはビールで乾杯。ご馳走を前に、思わず顔がほころびます。

目の前の清流で捕れた鮎の塩焼きや、渋皮煮や菊花を散らしたお澄ましなど、丁寧に作られた品々が、綺麗に盛り付けられています。お刺身や天婦羅など、品数も充分。豊かな清流のもたらす恩恵と季節を感じるお料理に、お酒も入り、会話が弾みます。

お米も地元の味にこだわっています。建部産のお米はもっちりしていて、香り豊かな仕上がりでした。

広間で頂けるメニューとは一味違う、四季の会席は、幸せの味でした。
PM10:00 お部屋でまったり
建部の味覚を堪能した後は、隣の部屋に敷いてくださったお布団に潜って、まったりです。秋の建部の夜は肌寒く、ふかふかの毛布が用意されていました。食事スペースと就寝スペースに分かれていて、とても落ち着きます。それぞれの部屋にテラスに出るガラス戸があり、ブラインドは、ベージュの落ちついた簾風。この部屋で、楽しかった今日の出来事、明日のこと、お決まりの恋話など、話は尽きることがありません。照明を調節し、ムードある雰囲気もお気に入り。部屋には冷水も置いてあり、時が経つのを忘れての長話も安心です。静かな夜に鉄橋を渡る列車の音が響き、夜は更けていきました。
AM7:00 朝ご飯
快適な部屋でしっかり眠った後は、美味しい朝御飯。自然に囲まれたたけべ八幡温泉の朝は、とても澄んだ空気です。

朝ご飯は広間に移動して頂きます。炊きたてのつやつやしたご飯がいい香り。おひつからお茶碗によそい、さあ、いただきます。焼き魚や卵料理、海苔など、和食の定番の朝御飯にほっとするのは、やはり日本人だからでしょうか。焼き魚のあしらいからも建部の自然を感じることが出来、出発の朝に相応しい一食でした。
AM10:00 チェックアウト
日帰りご利用のご案内
たけべ八幡温泉では、日帰りの温泉ご利用も大変好評です。
あつ湯、寝湯、源泉湯、サウナ、露天風呂、足湯(屋外)
家族風呂など心ゆくまでごゆっくりおくつろぎください。
個室でのご休憩や大人数様での会議室ご利用なども可能、お食事も食事処での提供や、別途会席料理でのご予約も可能です。
<日帰り温泉入浴のご案内>
■ご利用時間
10:00~21:00
■入浴料金(入湯税含む)
大人 650円
小人 400円
■家族風呂
1時間 2,000円